売れない営業マンに「もっと売れ」「行動量を増やせ」「気合いが足りない」と言う。
これ、経営者にとって一番簡単な仕事です。
だって、全部本人のせいにすればいいから。
でも経営者の仕事は、社員に「結果を出せ」と言うことではありません。
普通に頑張った人が、ちゃんと結果を出せる仕組みをつくること。
たとえば、魚が釣れない部下に「もっと気合いを入れて釣れ!」と言い続けても、そもそもその池に魚がいなかったら無理ですよね。
竿が折れているかもしれない。
エサが間違っているかもしれない。
釣れる場所を誰も教えていないかもしれない。
そこで「気合いだ!」と言われても、魚も困ります(笑)
会社も同じです。
そもそも商品に競争力があるのか。
見込み客は十分に供給されているのか。
営業プロセスは標準化されているのか。
トップ営業のやり方は共有されているのか。
教育とフィードバックの仕組みはあるのか。
評価制度は、正しい行動を促しているのか。
個人の努力不足を疑う前に、「努力が成果に変換される構造になっているか」を疑う。
これが経営者の視点だと思います。
心理学でも、人の行動は本人の性格や能力だけでなく、「状況」に大きく左右されます。
ところが僕たちは、誰かが成果を出せないと「本人に問題がある」と考えやすい。
でも実際には、人を入れ替えるより、環境や仕組みを変えた方が劇的に成果が変わることもある。
だから、トップ営業だけが猛烈に売っている会社は、必ずしも営業力の強い会社ではありません。
その人が強いだけかもしれない。
一部のスーパー管理職だけが組織を回している会社も同じ。
「人が強い会社」と「会社が強い」は別物です。
もちろん、ここで勘違いしてはいけないこともあります。
「仕組みさえあれば、社員は頑張らなくていい」という話ではありません。
どれだけ素晴らしい仕組みをつくっても、本人が何もしなければ成果は出ない。
だから目指すべきは、
「頑張らなくても成果が出る会社」ではなく、「頑張った人が成果を出せる会社」。
社員には、努力する責任がある。
経営者には、その努力を成果に変える責任がある。
この役割分担が大切です。
「結果を出せ」と100回言って結果が出るなら、経営はかなり楽です。
経営者が見るべきなのは、その一段上。
どうすれば結果が出る確率そのものを上げられるのか。
人を責める前に、構造を見る。
根性を求める前に、仕組みをつくる。
それが経営者の仕事です。
今日のおすすめ1分アクション
今、成果が出ていない社員を一人思い浮かべてください。
そして紙にこう書いてみる。
「この人の努力不足ではなく、仕組みの問題だとしたら、何を変える?」
1分だけ考えてください。
人ではなく構造を見るだけで、打ち手が変わるかもしれません。
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