「寝てない自慢」をしているうちは、まだプロじゃない

 

「昨日、3時間しか寝てないんですよ」

これをちょっと誇らしげに言う人、いますよね。

睡眠を削る。食事は適当に済ませる。運動もしない。

体調が悪くても、気合いと根性で乗り切る。

そして、

「今月、休みゼロです」
「最近ずっと睡眠4時間です」

と武勇伝のように語る。

でも私は、これは努力の証明ではないと思っています。

単に、自分という経営資源をマネジメントできていない。

厳しい言い方をすれば、まだプロではない。

 

本当に優秀な人ほど、自分のコンディションを徹底的に管理しています。

なぜなら、体は最大の資産だから。

特に経営者はそうです。

意思決定、集中力、発想力、胆力、人とのコミュニケーション。

全部、脳から生まれます。

そして、その脳を動かしているのは体です。

睡眠不足になると、注意力や判断力、感情のコントロールなど、さまざまな認知機能が落ちていく。

経営者が寝不足で重要な判断を誤ったら、会社によっては数千万、数億円の損失になるかもしれない。

イライラした状態で人事を決めれば、社員の人生まで変えてしまう可能性もあります。

会社のキャッシュフローは毎日見るのに、自分の睡眠時間は見ない。

財務諸表はチェックするのに、自分の健康状態は放置。

……それ、経営としてかなり危ないですよね。

 

僕は睡眠を削って働くことを、

「未来の自分から借金している状態」

だと思っています。

今日、睡眠を2時間削れば、確かに2時間仕事ができる。

一見すると得したように見えます。

でも実際には、未来の自分から、体力、集中力、判断力を前借りしているだけ。

そして借金には、必ず返済日が来ます。

疲労が抜けない。

集中できない。

イライラする。

仕事への意欲が落ちる。

最悪の場合、本当に体を壊してしまう。

そこで初めて、

「あのとき、もう少し自分を大切にしておけばよかった」

と思っても遅い。

健康は、なくなって初めて価値に気づく資産でもあります。

 

だから私は、健康管理は単なる自己管理ではないと思っています。

周りの人への責任です。

自分を信じて働いてくれている社員がいる。

応援してくれる家族がいる。

サービスを待ってくれている顧客がいる。

そう考えれば、自分の体を壊す自由なんて、実はそんなにない。

私はアルコールを飲みません。

できるだけ薬にも頼らない。

運動を習慣にして、睡眠を優先する。無用な危険も極力避ける。

もちろん完璧ではありません。

でも、10年後、20年後も元気に仕事をしたい。

70代、80代になっても、最高の意思決定ができる自分でいたい。

そのために今の体を管理する。

これも仕事の一部です。

 

若い頃は、無理ができます。

徹夜しても翌日なんとかなる。

だから勘違いしやすい。

「自分は丈夫だ」
「睡眠なんて削っても平気だ」

でも、体は請求書をすぐには送ってきません。

これが怖い。

10年後にまとめて請求してくることもある。

本当のプロフェッショナルとは、今日だけ成果を出す人ではない。

10年後も20年後も、高いパフォーマンスを出し続けられる人。

仕事だけでなく、体まで含めてマネジメントする。

それがプロだと私は思っています。

今日のおすすめ1分アクション

今日は1分だけ、自分に聞いてみてください。

「今の働き方を、この先10年間続けても大丈夫か?」

睡眠、食事、運動、ストレス。

一つだけ、「これはまずいな」と思うものを選びましょう。

そして今日、たった一つ変える。

30分早く寝るでもいい。

10分歩くでもいい。

夜のお酒を1杯減らすでもいい。

人生を変えるのは、たまの大きな努力ではありません。

最高の自分を、毎日仕事場に連れていくこと。

自分の体を管理できることまで含めて、プロの仕事です。


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