今日は「固定費を見直した話」をしたいと思います。
経営って、売上を上げる話ばかり注目されます。
でも実は、長く生き残る会社ほど「固定費」に異常に敏感です。
僕自身、それを痛感した出来事があります。
2011年。
私は中国・蘇州に移住して、現地でビジネスを立ち上げました。
一方で、日本にも会社を残していました。当時は新宿でスクールビジネスをやっていて、オフィスも借り、教室も持っていたんですね。
でも、中国に行った後、日本側の売上が急激に悪化しました。
固定費だけは毎月、律儀にやってくる。
売上は気分屋。でも家賃は超マジメ。
一度も「今月厳しそうだから半額でいいですよ」と言ってくれません。
で、かなり悩みました。
でも結果として、大きな決断をしました。
「オフィスを閉じる」
当時はかなり怖かったです。
「信用落ちるんじゃないか」
「ちゃんとした会社に見えなくなるんじゃないか」
「オンラインで本当に教育できるのか」
いろんな不安がありました。
ただ、思い切って固定費を下げ、オンラインスクールに完全移行したんですね。
すると、何が起きたか。
まず、新宿に来られる人しか対象じゃなかったビジネスが、一気に全国対応になりました。
さらに海外在住の日本人にもサービス提供できるようになった。
シンガポール、中国、アメリカ、ヨーロッパ。
時差を超えて受講してくださる方が増えました。
そして、その数年後。
コロナ。
世の中が一気にオンライン化しました。
もしあの時、「やっぱり怖いから」と固定費を抱えたままだったら、おそらくかなり苦しかったと思います。
でも、先にオンライン化していたことで、逆に売上は伸びていきました。
さらに大きかったのは、人材採用。
スタッフを完全在宅勤務にしたことで、東京近郊だけでなく、日本全国から優秀な人と働けるようになった。
これは本当に大きかったです。
つまり、固定費を下げたことが、単なるコスト削減ではなく、「ビジネスモデルの進化」につながったんですね。
ここで大事なのは、「守り」が結果的に「攻め」になったということ。
多くの人は、固定費削減をネガティブに感じます。
でも実際には逆。
固定費が高いと、人は自由を失います。
心理学でも「損失回避バイアス」という言葉があります。
人は利益を得る喜びより、「失う恐怖」に強く支配される。
固定費が高い会社ほど、「失う恐怖」で動けなくなる。
だから新しい挑戦ができない。
撤退判断が遅れる。
無理な売上を追う。
結果として、経営判断が鈍る。
逆に、固定費が低いと、挑戦できる。
試せる。
撤退できる。
柔軟に変われる。
つまり、固定費を下げることは「自由度」を上げることなんです。
もちろん、全部オンラインが正解とは思いません。
リアルの価値も大きい。
ただ、「昔からこうだから」で固定費を抱え続けるのは危険。
特に今の時代は変化が速い。
オフィス。
店舗。
人員構成。
サブスク。
広告費。
本当に必要か。
一度、冷静に見直してみることはすごく大切だと思います。
そしてもう一つ。
人生も同じです。
固定費が高い人ほど、自由を失う。
高すぎる家賃。
見栄の車。
惰性の付き合い。
使っていないサブスク。
固定費が増えるほど、人は「嫌でも働かなきゃいけない状態」になる。
逆に固定費が低い人は、人生の選択肢が増える。
挑戦できる。
学べる。
休める。
移動できる。
経営も人生も、「軽さ」は武器です。
ピンチの時ほど、構造を変えるチャンス。
あの時オフィスを閉じたことは、当時は敗北感もありました。
でも今振り返ると、あれが会社の未来を変えた大きな転機でした。
ピンチは、視点を変えると、未来の入口かもしれません。
今日のおすすめ1分アクション
スマホのメモでも紙でもいいので、「毎月自動的に出ていく固定費」を全部書き出してみてください。
そして一つだけ問いを持つ。
「これ、本当に今の自分に必要?」
たったそれだけで、お金だけじゃなく、人生の自由度が変わり始めます。
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