自由すぎても、人は幸せになれない
「自由な時間が多ければ多いほど、幸せになれる」
そんなイメージを持っている人は少なくありません。
しかし、心理学の研究によれば、1日の中でまったく自由に使える時間が「2時間未満」になると、人は強いストレスを感じる一方、「5時間以上」になると今度は虚しさを感じやすくなるというデータがあるのです。
人間は、自由そのものを求めているのではなく、「制限の中にある自由」に最も幸福を感じる生き物なのかもしれません。
「働きすぎ」も「暇すぎ」も、心を蝕む
たとえば、朝から晩まで働きづめの毎日は、やがて心と身体を壊します。
一方で、リタイアして何もすることがなくなった日々も、驚くほど人から活力を奪っていきます。
「何もしなくていい＝幸せ」ではない。
むしろ、日々にメリハリがなくなることで、人は方向性を失い、孤独や無力感にさいなまれるようになります。
幸せは、バランスの中に宿る
結局のところ、幸せとは「何をしているか」以上に、「どんなバランスで生きているか」に宿るもの。
責任を果たす時間と、心がゆるむ時間。
社会とつながる時間と、自分に戻る時間。
このバランスが取れている人ほど、安定した幸福感を得やすいのです。
「余白」を意識する生き方へ
大切なのは、働きすぎないことでも、怠けすぎないことでもありません。
必要なのは、「余白の設計」。
毎日に少しのゆとりを持たせることで、自分にちょうどいい速度やペースを取り戻すことができます。
「忙しすぎず、暇すぎず」
そのあいだにある“ちょうどよい自由”を手にした人が、最も長く幸せに生きられるのです。
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